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社會保險に於ける抗生物質療法の基準決定(4月より實施)/社會保険における抗生物質療法の基準
pp.172,202
発行日 1953年4月20日
Published Date 1953/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200874
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最近における化學療法の進歩は,目ざましいものがあり,新しい化學療法劑,特に優秀なる抗生物質が次次に發見せられ,治療醫學に著しい貢献をもたらした。その研究はなお隆盛を極め今後も停る所を知らぬ有樣である。社會保険醫療に於てもこの樣な治療界の進歩に應じて,抗生物質の中醫學的效果の明かなものについて,すみやかに之を取り上げかつその適正なる使用を一般に普及することは,今日の緊急なる問題と考えられる。
そこで厚生省としては,昨年7月之に關して日本醫師會の意見を求めた所,本年1月及び3月の2回に亘つて「抗生物質療法の指針」及び「抗生物質使用の基準」として答申があつたので,この答申に依つて定められたのが「社會保険における抗生物質療法の基準」である。この基準には社會保険における抗生物質療法の治療方針,各種藥劑の適應症及び使用法の標準が総論的に記載されているが,個々の疾病の治療の實際に當つては,更に細密なる臨床的考慮が必要である。
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