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耳鼻咽喉科の將来
pp.371
発行日 1952年8月20日
Published Date 1952/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200733
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久しい間耳鼻咽喉科は,特殊なかぎられた範囲の外科としてすすめられてきた。ところが過去10年の間に科学療法や抗生剤によつて,乳突炎耳や鼻の頭蓋内合併症及び頸部感染のような疾患に外科的な処置を加えることが、いちじるしく減少した。たとえば急性外科的乳突炎は,今日では手術をすることが殆んどなくなつてしまつた。
このようにして,耳鼻咽喉科の便宜的な領野は,もはや耳鼻咽喉科医の独占的なものとしては存在しなくなつた。今日では,扁桃腺切除術のより多くが一般外科医,内科医及び小児科医によつて行われる。Lierleが行つたローラ州の実地医家574人からの質疑によると,1.5〜80%が耳鼻咽喉科の仕事で,9月から7月の間は平均して22%であつた。
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