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抗生物質覚え書
pp.257,264
発行日 1952年6月20日
Published Date 1952/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200685
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1.ペニシリン
1929年フレミング氏発見(英)
分子式C9H11O4N2S. R
この最後のRの分子の違いで,F. G. X. Kの4種に分けられる.この4種の生体内に於ける治療効果は,X:G:F:K=200:100:26で,この中特にGは生体内に於て有効で然も安定なので,特にGのみの分離に注意を払われる.日本藥局方の結晶ペニシリンGは製品中Gの含量85%以上ということになつている.通常結晶はカリウム又はナトリウム塩となつて水溶性にしてある.難溶のプロカインペニシリン塩又はアルミニウム塩を落花生油に懸濁させたアルミニウムモノステアタートを加えたものは常時固体であるが,使用時振盪すればコロイド状となるこれが油性プロカインペニシリンである.
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