海外見聞記
第115回AMA,Annual Convention及び第27回Society for Investigative Dermatology(S. I. D)
大城戸 宗男
1
1慶大皮膚科
pp.1157
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204498
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T. V. で有名になった大陸横断道路"ルート66"が出発するChicagoのdowntownのはずれに,アメリカ人好みの馬鹿馬鹿しく大きなconvention hallがあり,これが今回AMA総会場になつた3万人収容と云うMcCormick Place(写真)である。正面のミシガン湖畔には個人用飛行機のair portやyacht harborがあり,その為会場の周辺をBikini姿がうろつくと云つた避暑地になつている。しかるに会場の反対側たるやslum街が何マイルも続き,そこでは白や黒の浮浪人が昼間から酔つぱらって道路に転つており,新聞には毎日の様に殺人,暴動沙汰が載つている。
これが自由主義国の特色とすると,その傾向は学会にも見られる。Arch. Derm. に収録されている地方会,連合会の類いが我々には信じられぬ位の小人数で患者供覧を4〜5例もやつたら終りでは,あとのpartyが目的かと勘ぐりたくなる。American Dermatology Associationの例会は会員制で,それには欠員がない限り教授さえ入会できぬと云う特権意識を育てているが,これは日本のゴルフ場の会員制を想わせて笑わせる。
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