Japanese
English
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第四性病の1例
A CASE OF LYMPHOGRANULOMA VENEREUM
田端 誠
1
Makoto TABATA
1
1国立大阪病院皮膚科
1Deptartmen of Dermatology, Osaka National Hospital
pp.1275-1278
発行日 1965年12月1日
Published Date 1965/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204247
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I.はじめに
19世紀未期以来,注目された今日のいう第四性病は20世紀に至り,その原因を追求する諸研究成果が,外国では勿論本邦に於いても次々と報告されるようになつた。特にフライ反応により確実な診断を下しうる様になつてからは,一つの独立した疾患として俄然諸氏の注目する所となつた。本邦における本症は1933年以来急増し全国的に蔓莚の傾向を示したが,1939年頃からサルファ剤の使用により減少の一途をたどり,1955年頃からはその報告例は極めて少なく消滅するかに見えた。今回わが国においては稀有な疾患となつた第四性病と思われる1症例を報告するが,この報告に先だつて第四性病の歴史的なあゆみについて簡単に考えてみたい。
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