Japanese
English
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副腎皮質機能の病理形態学
HISTOPATHOLOGY FOR ADRENOCORTICAL FUNCTION
笹野 伸昭
1
Nobuaki SASANO
1
1東北大学医学部病理学教室
1Departments of Pathology, Tohoku University School of Medicine
pp.1057-1063
発行日 1965年11月1日
Published Date 1965/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204206
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I.はじめに
形態と機能とを結びつけようとする努力は,病理学発足の当初から積み重ねられて来たが,近年は電子顕微鏡のレベルに立つた色々の新しい道が開拓されつつある。これらの新しい方法は,個々の細胞の機能を形態像の上から覗うに甚だ優れたものであるが,その所見が必ずしも臓器全体を代表するとは限らない。殊に副腎皮質のように各層によつて構造と機能を全く異にする臓器において,臓器全体としての動きを現わす臨床的機能検査成績と形態像とを照合するためには,まづ肉眼的に観察し,次いで光学顕微鏡のレベルで色々検索するという,最もオーソドックスな道が賞用される。このような方法で副腎皮質の組織像を読むに当つては,副腎皮質機能局在論に拠るのが甚だ便であり,又皮質組織のホルモン含量の測定が甚だ有用である。
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