Japanese
English
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再生不良性貧血を伴つた栓球減少性血管腫(Kasabach-Merritt症候群)の1例
A CASE OF THROMBOCYTOPENIC HEMANGIOMA (KASABACH MERRITT SYNDROME) WITH ASSOCIATED HYPOPLASTIC AMEMIA
藤田 慎一
1
Shinichi FUJITA
1
1岡山大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Okayama University Medical School
pp.695-699
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203833
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I.緒 言
1940年,KasabachおよびMerritt1)によつて,"Capillary Hemangioma with extensive Purpura"として左大腿から下腹部にかけ急速に増大した血管腫の消長に栓球数の増減がほぼ並行し,血管腫の部位には著明な皮下溢血点乃至点状出血を伴う特異な1例が報告された。以後同様の疾患が諸家により相次いで報告され,津田2)に依ば既に海外に48,本邦に11例の多きをみている。
当初,本疾患は血管腫と栓球減少が偶々合併した症候群と見做す人が多かつたが,1953年,WeissmanおよびTagnon3)がこれを独立した症候群であると提唱して以来,又症例が追加されるにつれて,この両者には密接な関連性が存在することが明らかにされて来た。
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