Japanese
English
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膀胱結核と間質性膀胱炎について(第1報)
RELATIONSHIP BETWEEN TUBERCULOSIS OF URINARY BLADDER AND INTERSTITIAL CYSTITIS
堀内 誠三
1
,
富田 義男
1
Seizo HORIUCHI
1
,
Yoshio TOMITA
1
1三井厚生病院皮膚泌尿器科
1Department of Dermato-Urology, Mitsui Kosei Hospital
pp.951-955
発行日 1962年11月1日
Published Date 1962/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203382
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I.はしがき
膀胱結核に抗結核剤を施行すると,大部分の症例は比較的短期間で全治して了う。しかし時に非常に治癒しにくい症例を経験する。この一部はそのまま萎縮膀胱に移行していくものもあるが,1部は一時治癒したと思われた膀胱粘膜に再び潰瘍を認めることもある。このような症例は一般に膀胱結核の再発として治療されている。著者等もこのような症例を経験し,恐らく使用している薬剤の耐性が出現したためであろうと老えて,種類の異つた抗結核剤を使用したが,治療成績は思わしくなかつた。
これ等の症例の特徴は,一般に尿所見が少く,顕微鏡的血尿を認めることが多く,時に肉眼的血尿を示す例がある。膀胱粘膜の変化としては潰瘍が浅く,粘膜病変に比して膀胱症状が強い症例が多く,麻酔を行うと膀胱容量が多いもので,潰瘍は治癒したり,再発したりする。
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