Japanese
English
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陰茎持続勃起症の1例
A CASE OF PRIAPISM
中神 義三
1
Yoshizo NAKAGAMI
1
1日本医科大学泌尿器科教室
1Department of Urology, Nihon Medical College
pp.917-921
発行日 1962年10月1日
Published Date 1962/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203376
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I.緒言
陰茎持続勃起症は中溝等(1961)に依れば,95例の本邦症例がみられ,大越の内外文献集計による症例は約400例を数え左程稀な疾患ではない。本症は青壮年期に多くみられ激しい苦痛を伴い比較的長い経過の後Impotenceを残して治癒する事が多いが,その発生原因が一定せず発生機構についても定説がない為,治療法も種々雑多で対症療法に頼つているのが実状である。本症予後については陰茎の強直及び疼痛の消失を以て治癒したとされ,後遺症として屡々みられるImpotenceは余り問題にされず,多くの症例報告や文献にもその点詳細に記載されていないのが現状である。最近著者は治療後陰茎根部海綿体の硬結は残したが或程度勃起が可能となり性交も可能となつて治癒した1例を経験したので茲に報告し些か本症の発生及び治療について文献的考察を試みた次第である。
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