Japanese
English
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先天性外胚葉欠損性無汗症
A CASE OF HEREDITARY ECTODERMAL DYSPLASIA OF ANHYDROTIC TYPE
斎藤 恭一
1
Kyoichi SAITO
1
1千葉大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Chiba University School of Medicine
pp.427-435
発行日 1962年5月1日
Published Date 1962/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203278
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I.はしがき
anhydrosis,hypo or anodontiaおよびhypotrichosisの三つの顕著な特徴をもった先天性外胚葉欠損性無汗症は,極めて稀な疾患でその定型的な症例の報告は最近の東京地方会での供覧患者症例2例を除けば僅か4例にすぎないと思われる。本症における最初の記載はWidderburn(C. Dawinの種の起源による)で,毛髪が少く歯牙欠損があり,熱帯に住むにも不拘皮膚が乾燥した10例の患者をヒンズー教徒の1家族の中に見出したことを述べているにはじまる。Widderburnは本症が男性にのみ見られる所から健康な女から男に遣伝されるものであろうとした。この1838年の報告の後,Thurman1)は2例について初めて詳細な記載を行ない,次いでGuilford2)の症例が追加せられるにに至た。Clauston(1939)3)はhereditary dysplasiaを臨床的に,
1.more common hydrotic type(歯牙および毛髪の欠損がみられるが汗腺の正常なもの)
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