Japanese
English
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Synovial Cystの1例
ON SYNOVIAL CYST
田久保 浩
1
,
西原 康子
1
,
三上 栄一
1
H. TAKUBO
1
,
K. NISHIHARA
1
,
E. MIKAMI
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, School of Medicine, Keio University
pp.753-756
発行日 1960年9月1日
Published Date 1960/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202888
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緒言
ロイマ結節に就てのAschoffの報告(1904年)以前に既に彼はロイマ患者に皮下結節を認め,その後1931年には,Coburn1)がロイマ熱患者の14%に,1948年に加藤2)が8.2%,1955年Bland,Jones3)が8.8%に,59年宮尾ら4)が,15.7%にこれを認めている等,種々の報告があり,ロイマ性関節炎に於いても,組織学的に類似性を有する皮下結節が,大体その10〜15%に認められると報告されている。一方Synovial cystは,外科,整形外科領域に症例が多く,本邦では整形外科で岩崎が昭和31年1例5)を,内村が同じく1例6)を,外科では昭32年蒲原が2例7)を報告している。皮膚科領域では,いわゆる手指に好発する"Syno-vial Lesions"としての報告が,黄の本邦第1例8)を含めて,現在迄,20数例9)見られるが,これらは大部分後述するように,組織学的にSyno-vial cystとの相違が認められる。私共は,今度,慢性ロイマ様関節炎にて,内科通院加療中の患者の膝関節部内側に出現せる皮下結節をロイマ性皮下結節として摘除した所,手術時所見,組織学的所見より,Synovial cystと判明したので,ロイマ様関節炎とSynovial cystの関連性についての考察を加え,ここに報告する。
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