Japanese
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特集 小児の皮膚泌尿器科疾患
小児の発疹症
EXANTHEMATOUS DISEASES IN CHILDREN
柳下 徳雄
1
Tokuo Yanagishita
1
1都立豊多摩病院
1Tokyo Municipal Toyotama Hospital
pp.1197-1209
発行日 1957年12月16日
Published Date 1957/12/16
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202137
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まえがき
小児の急性発疹症の種類は甚だ多いが,我国で普通みられるものは先ず麻疹,風疹,猩紅熱,水痘である。時に流行するものとしては伝染性紅斑や突発性発疹症があり,また近年泉熱,流行性腎炎などの新顔も加わつた。これらは悉く小児期に罹患することが多いものであるが,小児にも大人にも見られるものとして痘瘡と発疹チフスがある。日本に常在ではないが,大陸との交通が復活すれば,再び毎年騒がされる危険のあるものである。
恙虫病,血清疹,薬疹,中毒疹も可成りあり,また発疹は病像の一部に過ぎないが,流行性髄膜炎,敗血症,パラチフスも発疹性であり,インフルエンザや流行性耳下腺炎においても時に発疹をみることがある。稀なものとしてはワイル氏病,デング熱,波状熱,鼠咬症,コレラ疹なども算えられる。
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