Japanese
English
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ベルロツク皮膚炎について
ON THE "BERLOCKDERMATITIS."
浦辺 清道
1
,
小菅 輝夫
1
Kiyomiti Urabe
1
,
Teruo Kosuge
1
1東邦大学皮膚科泌尿器科教室
1Dept. of Dermato-Urology, School cf Medicine, Toho University.
pp.979-984
発行日 1957年11月1日
Published Date 1957/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202089
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緒言
ベルロツク皮膚炎は1916年Freundがコロン水の塗布と日光照射が原因となつて色素沈着を来した4例を報告したのに始まる。当時あまり注目されなかつたが,1925年にRosenthalが首飾状に生じた本症の1例を,Hoffmann u. Schmitz,Reugenbergが各2例を,Fischerが3例を報告するに至り,同様症例はGolewsky,Wiener,Stranz(1926),Smolka,Sobotka,Linser(1927)等により相次いで報告された。以来欧米に於いてはKölonisch Wasser Dermatitis,Berlockdermatitisとして数多くの記載があり,又その原因となる香料或はコロン水についてはSzántó,Goodman,Kuske,Espersenなどの研究がある。
本邦においては昭和11年遠山教授がレゾルチン及びサリチル酸塗布と太陽灯照射によつて起つた色素沈着症をベルロツク病として報告しているが,昭和4年江里口の無花果葉浴による色素沈着症,昭和28年野口教授の線状色素沈着症の報告も類似の疾患と思われる。然し香料或はコロン水によるものとしては宗像一新海の1例,石田の2例以外には見られない。
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