Japanese
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TTC反応による豆類その他の植物浸出液の酸化還元能の判定と白斑治療への応用
REDOX-OXDATION-ABILITY OF BEAN AND OTHER PLANT-EXTRACT AND APPLICATION TO THE TREATMEN FOR LEUCODERMA.
蔵田 辰男
1
Tatsuo Kurata
1
1徳島大学医学部皮膚科泌尿器科
1Depertment of Dermatology, School of Medicine Tokushima University
pp.596-599
発行日 1957年7月1日
Published Date 1957/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202003
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さきに北村・田崎氏によつて,赤小豆の浸出液が白斑の治療に効果のあることが報告され,その他数種の豆類の抽出液にも同様の効果を示すものがあることが明らかにされた7)。樋口,江本氏も小豆汁療法を追試して一定の効果をあげ5),私共も日常の臨床でこの治療法を試みて有効なことを経験している。一方Elmofty(1952)は,パセリ属の一種の雑草であるAmmi majus Linnの浸出液が色素再生に有効であると報告している4)。本法はエヂプトで13世紀以来行われた民間療法より発達し,有効成分としてfurocumarine類似の芳香化合物でありAmmoidine,Ammidineの二種の結晶が抽出され(Fahmy et Abou1947),内服及び外用に応用されている6)。
以上のことから考えると,必ずしも豆類にかぎらず,植物の中には,白斑治療に役立つ有効成分を含有するものがあるように思われる。たまたま徳島県地方においても,民間療法として「まつかぜ草」の浸出液が白斑の治療に有効であると信じられていることを知つたので2〜3の実験を試みた。特にメラニン形威に際しての酸化機転の重要性に注目し,教室で行つているTTC反応を応用してこれを検討したわけである。
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