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淋菌の薬物耐性に関する研究
藤原 喜久夫
1
,
窪田 俊文
1
1千葉大学医学部衞生学教室
pp.783-786
発行日 1956年11月1日
Published Date 1956/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201803
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緒言
今次大戦後,淋疾の治療はペニシリン等の抗性物質の使用により,極めて容易になつた。然し乍ら一方,此等薬物の普及と共に,又それ等の濫用が行はれ,不適当な治療の結果,今日に於いては再び完全治癒の相当困難な症例を屡々見出すに至つた。
此の傾向は特に集娼,街娼等の所謂業態者間に於いて漸次強まりつゝある様に思われる。かかる現象は,単に此等の特殊な人々の間の問題ではなく,広く一般大衆に及ぼす感染原としての意義を考える時,此の点について充分に追求,検討し,至急適当な対策を確立する必要が感ぜられる。
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