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Dihydroxypropyl Theophyllineによる治験
平井 義雄
1
1横浜市立大学医学部皮膚科教室
pp.207-209
発行日 1956年4月1日
Published Date 1956/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201653
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I.まえがき
1940年以来,カフエイン属のテオライリンとエチレンヂアミンとを含んだデオフイリン・エチレンジアミン(以下T.E)は喘息その他の疾患に用いられて来たが,これが皮膚疾患治療剤として登場したのは1946年Ervin Epstein1)の報一告に始まる。昭和24年,野口2)はT.E.製剤,並びにテオフイリン酢酸曹達製剤(以下T酢)の静脈内注射が,各種皮膚疾患の掻痒に対し優秀な止痒効果を示すことを報告した。その後本邦に於てもテオフイリン系製剤の使用が普及される様になつた。3)4)5)6)7)併し乍ら,T.E.剤はそのうちにエチレンジアミンを含む為に可成の副作用を示すことがある。我々は最近テオフイリン系の新製剤ネオフイリンMを二,三の掻痒性皮膚疾患に試み良好な成績を認めることが出来た。こゝにその大要を述べ,御批判を仰ぐ次第である。
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