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卵巣嚢腫の莖捻転と誤診せる巨大腎水腫の1例
林 純茂
1
,
佐波古 直博
1
1東京医科大学泌尿器科
pp.540-543
発行日 1954年9月1日
Published Date 1954/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201269
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緒言
妊娠及び分娩後に起る腹部の疼痛及び発熱には突発性のものがあり,医家は慎重な思慮と困難な中に諸検査を必要とする事がある。余等は分娩後2日目に左側腹部に激烈な疼痛を訴え且つ発熱39.3℃であり,茎捻転を惹起せる卵巣嚢腫と誤認された巨大腎水腫に遭遇した,其の発見の動機に興味があり,又其の手術時に腎盂部に容易に異常血管を認めたので,腎水腫の原因を異常血管に依る絞扼のためと判断され,其分娩との関係等興味あるので茲に報告する。
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