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進行性對側性紅斑性角皮症及毛孔性紅色粃糠疹,並びに之等に対するMethionine療法に就いて
山下 昌德
1
,
山中 一淸
1
1京都府立医科大学皮膚科泌尿器科教室
pp.469-473
発行日 1954年8月1日
Published Date 1954/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201250
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緒言
毛孔性紅色粃糠疹は1857年Devergie1)に依つて紅色粃糠疹として報告され,後1889年Besnier1)に依つて命名された一独立疾患である。然るに本症は是より先き1887年Kaposi1)に依り分類せられた尖圭紅色苔癬との異同に関し所謂Lichenfra-geなる論争を斯界に提供した疾患であつて吾々の興味ある疾患の一つである。
一方進行性対側性紅斑性角化症は1912年旭教授2)が進行性対側性角化症として報告し,次いで井尻3)が1917年旭教授の報告せる症例と同様の症例16例を挙げ本症に対し進行性対側性紅斑性角化症と命名,一独立疾患としたものである。爾来木邦に於ても毛孔性紅色粃糠疹,尖圭紅色苔癬との異同,即ちLichen Frageに加え進行性対側性紅斑性角化症及び松本4),山本5)両氏に依り報告された一種の対称性角皮症との間に,其の異同に就き種々論ぜられて来た。
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