皮膚科圖譜・17
ヂューリング氏疱疹状皮膚炎/皮膚スポロトリコーシス
野波 英一郎
1
1東大皮膚科
pp.311-312
発行日 1952年7月1日
Published Date 1952/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200748
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22歳の女子。昭和24年1月發病。以來殊に春から夏にかけて増堊。碗豆大,赤褐色,彈力性硬,掻痒性の結節が,手掌大迄の略々圓形の局面内に點生し,殊に圓周上に位置し,あるものは弧状に融合する。斯る病巣が全身に何ヵ所となく生じ,結節の吸收後,色素沈著するに至る。定型的水疱形成なきも結節表面の粟粒大小隆起は極小水疱を内藏する觀がある。ヨードカリ反應陰性,血中好酸球増多をも見ぬが,組織學的に眞皮上層及び中層の血管周圍性の圓形細胞及び組織球浸潤中に多數の好酸球が存在する他,表皮内に微小水疱を證明する。
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