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興味ある経過をとつた「アウトネフレクトミー」の3例
中尾 知足
1
,
金丸 和夫
1
,
近藤 高夫
1
,
正木 謙次
1
1大阪市立北市民病院皮膚科泌尿器科
pp.274-278
発行日 1952年6月1日
Published Date 1952/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200738
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緒言
閉塞性腎結核で,患腎から膿尿の排出が停止され,臨床的に夫れ迄存在した膀胱症状が消失したり,溷濁していた尿が清澄となつたりして,宛も患腎摘出後の全治と同様な状態になるのを所謂「アウトネフレクトミー」と云われているが,此等を含めて閉塞性腎結核に就ては,最近皮膚科紀要誌上(44巻1號,4號,45巻6號,46巻2號等)に原口氏が,詳細な報告をして居られるが,.稗益する所甚だ大である。
余等は當院に於て,開院以來11年間に經験した閉塞性腎結核數例中「アウトネフレクトミー」の状態になつたもの4例あるが,その中3例は甚だ興味ある經過をとつたので,茲に報吾して此の自然治癒の状態となつた結核腎も摘出すべきものである事を強調して,尚手術等に就て諸賢の御教示を仰ぎ度いと思う。
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