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内外文献抄録
pp.444-450
発行日 1951年9月1日
Published Date 1951/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200592
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皮膚科
——外國文献——
Diffuse Collagen Disease等に對するACTH及びCortisoneの效果
E.N.Irons et al.(J.A.M.A.145:861, 1951)は播種状エリテマトーデス,その他のdiffuse collagen disea-seの10例及び疱疹状膚炎等の慢性皮膚疾患の6例に對し,1日量ACTHは100mg,cortisoneは200mgを投與し,この2劑の治療效果の相違及びその際の合併症にっき觀察を行つた。播種状エリテマトーデスではACTH使用により急速に症状の輕快を見るが,長期間使用すればこのホルモンの影響により副作用が起るので,症状輕快せばcortisoneに變えるのがよい。scleredema,ex-foliative dermatitis,乾癬等ではACTHが著效を見たに反し,cortisoneは全然效果がなかつた。合併症として體重増加,カリウム缺乏症状,精神障碍は重要である。著者等は以上の經驗より,ACTHを2週間以内の如き短期間使用の場合は,くわしく事前に患者の檢査をしなくても,よく注意すれば安心して使用しうるが,長く用いる時は詳細な臨床的ならびに試驗室的檢査を必要とするという。
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