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内外文献抄録
pp.180-185
発行日 1949年4月1日
Published Date 1949/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200181
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皮膚科
外國文献
皮膚科領域に於ける液體酸素療法.液體酸素は1899年にWhiteよつて用いられ始めたが,雪状炭酸に驅逐されて注意されなくなつた.最近この方面の工業の發展で容易に入手出來る樣になり,再檢討した.(R.L.Kile and A.L.Welsh.—Arch.Dermat.& Syph.,57:57, 1948.)使用法は木製の支持器に綿をまきつけ,手早く液體酸素にひたし,患部に壓力を加減しながら當てる.患部が小さければ數秒,普通15秒から30秒が必要である.2〜3時間後に水疱が出來るから,水疱内容をだしで包帶をする.適應症は雪状炭酸と同樣.液體酸素は雪状炭酸より103度も冷たいので患部を早く凍らせることが出來,より強い反應が期待できる.興味あることは外傷によつてケロイドを作る患者に,深い水疱を作つた後にさえ,ケロイド形成を見なかつた事である.
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