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尿管線維脂肪腫
岡元 健一郎
1
,
丸田 實行
1
1鹿兒島醫學専門學校皮膚泌尿器科教室
pp.385-389
発行日 1949年9月1日
Published Date 1949/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200242
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緒言
尿管腫瘍は多く腎及腎盂から2次的に波及してくるものが多く原發性腫瘍は比較的稀である.20Cの始めまでは殆んど知られていなかつたがChiari (1914)が1例の原發性腫瘍を報告8例を文献から集めた.Aschnerも(1922)症例を報告すると共に47例を集めた.其後漸次報告が増したがこれは診斷法の進歩によるものである.Joly(1933)は原發性尿管腫瘍の133例を集めたがその分類は良性乳頭腫49例,乳頭樣癌52例,未分化癌22例,扁平上皮癌10例で良性腫瘍はすべて乳頭腫,悪性腫瘍はすべて癌であつた.著者等は内外文献に徴しても極めて稀有な左側尿管頸部に發生した線維脂肪腫を經驗し,診斷が困難であつたため試驗手術によつて確かめてこれを腎と共に剔出し肉眼的,組職學的に確定し得たので報告する.
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