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片側輸尿管膀胱外異常開口例について
西村 長應
1
,
金澤 稔
1
1和歌山縣立醫科大學附屬醫院皮膚泌尿器科
pp.206-210
発行日 1948年11月1日
Published Date 1948/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200122
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緒言
輸尿管の膀胱外開口の報告は1896年Schwarzにより始めてなされたもので、吾が國に於ては極めて尠く昭和7年高橋・市川兩氏に依り重複輸尿管の膀胱外開口症の第1例が發表せられて以來、現在迄12例を數ふるのみである。この内9例は重複輸尿管の一が膀胱外に開口せるもので、所謂Thomの第3型に屬するものであり、1例は兩側重複輸尿管の兩側性異常開口即ちThomの第6型に屬し、3例は輸尿管の數は正常で、その何れかが膀胱外に開口せるもので、所謂Thomの第1型に屬するが、余等も亦最近このThomの第1型に屬する輸尿管膀胱外開口の1例で、而も身體他部にも種々の先天的異常を呈するといふ稀有な症例を經驗した。そこで症例及本疾患の概略を記述する次第である。
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