Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
脳動脈瘤に対する瘤内塞栓療法
Intraaneurysmal Embolization for Cerebral Aneurysms
江面 正幸
1
,
高橋 明
2
,
吉本 高志
3
Masayuki EZURA
1
,
Akira TAKAHASHI
2
,
Takashi YOSHIMOTO
3
1広南病院血管内脳神経外科
2東北大学大学院神経病態制御学分野
3東北大学脳神経外科
1Department of Neuroendovascular Therapy, Kohnan Hospital
2Department of Neuroendovascular Therapy, Tohoku University
3Department of Neurosurgery, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
cerebral aneurysm
,
embolization Guglielmi detachable coil
Keyword:
cerebral aneurysm
,
embolization Guglielmi detachable coil
pp.489-498
発行日 2000年6月10日
Published Date 2000/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436901897
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Ⅰ.はじめに
脳動脈瘤を血管の中から治療しようという試みは,1974年のSerbinenkoにまでさかのぼることができる27).これ以降約15年にわたって脳動脈瘤に対する血管内治療の主役を担ってきたのは,離脱型バルーンであった.しかしこの治療は,フランスにおいて以外は,ほとんど発展していかなかった.この理由は,離脱型バルーンによる治療は,手技の簡便さ,治療の信頼性,手技に伴う危険性,などどれをとっても,外科的クリッピングに利するところが見いだせなかったからである.これに対して,1991年Guglielmiらにより報告されたGuglielmi detachable coil(GDC)による瘤内塞栓療法11,12)は,瞬く間に全世界に普及することとなった.これは離脱型バルーンと異なり,手技の簡便さ,治療の信頼性,手技に伴う危険性,など全ての点で許容範囲内である,と認められたことの証しであろう.本報では急速に普及しつつある瘤内塞栓療法について,実戦的な側面から解説する.
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