報告記
29th Annual Scientific Congress of the Turkish Neurosurgical Societyに参加して(2015年4月17〜21日)
北井 隆平
1
1福井大学脳脊髄神経外科
pp.855
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203133
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4月17〜21日に開催されたトルコ脳神経外科コングレスに参加した.イスラム国の台頭で,家族や医局員からは相当心配されたが,福井医科大学で机を並べていた旧友のCengiz Çokluk教授(Ondokuz Mayis大学)が本学会の理事に就任されたこともあり,奮って参加した.日本からは私と福井医療短期大学学長,古林秀則先生の2名の参加であった.開催場所はアンタルヤという地中海に面したリゾート地であり,毎年この場所で開かれている.首都のイスタンブールは会場費用が高騰しており,アンタルヤには有名なゴルフコースがあるため会員も喜んで参加するとのことであった.
私に与えられたテーマは術中画像支援で,術中CTについて概説した.トルコにも術中MRIが2台,さらにサムスン社製の移動式CTがあり,会場ではBrain LabがO-Armを積極的に宣伝していた.学会ではトルコ語で発表されているが,英語の同時通訳で内容は理解できる.日本と異なるのは,手術の技術披瀝はほとんどなく,治療成績の概説,脊髄,深部脳刺激に関する演題が多い.医療制度や保険支払いに関する演題も組まれており,私立病院か国立大学病院かによって政府から診療報酬が支払われる疾患が異なっており,医師には不満が強く,学会で対処していく方針のようだった.
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