Japanese
English
連載 脳卒中専門医に必要な基本的知識
(3)脳梗塞急性期治療
Required Knowledge for Stroke Specialists (3) Management of Patients with Acute Ischemic Stroke
山上 宏
1
Hiroshi YAMAGAMI
1
1国立循環器病研究センター脳神経内科
1Department of Neurology, National Cerebral and Cardiovascular Center
キーワード:
acute ischemic stroke
,
thrombolysis
,
endovascular therapy
,
antithrombotic therapy
,
medical therapy
Keyword:
acute ischemic stroke
,
thrombolysis
,
endovascular therapy
,
antithrombotic therapy
,
medical therapy
pp.967-983
発行日 2014年10月10日
Published Date 2014/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200014
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Ⅰ.はじめに
脳梗塞急性期の治療目的として,①閉塞血管の再灌流や脳保護薬を用いて虚血による神経細胞死を阻止すること,②抗血栓療法やリスク管理により虚血病変の拡大や早期の再発を防ぐこと,の2つが柱となる.これまでに多くの研究が行われてきたが,現時点で高いエビデンスが確立している治療法は,アルテプラーゼ静注療法とアスピリンによる抗血小板療法のみである.これは,脳神経細胞が虚血に対して極めて脆弱であること,脳梗塞の病態が多様であること,脳が出血性合併症を来しやすい組織であること,などが原因と考えられる.
本稿では,これまでのエビデンスに基づく脳梗塞急性期治療の基本的知識を紹介するとともに,今後の展望についても述べる.
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