Japanese
English
総説
脳アミロイド血管症の病理
Pathology of Cerebral Amyloid Angiopathy: A Review
中里 洋一
1
Yoichi NAKAZATO
1
1日高病院病理部病理診断科
1Department of Pathology, Hidaka Hospital
キーワード:
brain
,
amyloid
,
angiopathy
,
β-protein
,
hemorrhage
Keyword:
brain
,
amyloid
,
angiopathy
,
β-protein
,
hemorrhage
pp.299-310
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436102217
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Ⅰ.はじめに
脳アミロイド血管症(cerebral amyloid angiopathy:CAA)は頭蓋内の血管にアミロイドが沈着するために発生するさまざまな脳循環障害性疾患の総称である.人口の高齢化に伴い本症の罹患率は増えており,特に非高血圧性脳出血の主な原因として本症は重要度を増している.沈着するアミロイドは数種類に及び,遺伝性のものと孤発性のものがある.アミロイドの沈着に伴い,脳血管は脆弱性と透過性を増し,あるいは内腔が狭窄してさまざまな循環障害性病態を引き起こす.主なものは脳葉型の大出血であるが,ほかにも皮質下出血,皮質微小梗塞,大脳白質病変,肉芽腫性血管炎などがある.本稿では,CAAの概要について述べ,次いでCAAの病理について解説を行う.
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