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連載 脳神経血管内治療医に必要な知識
(9)脳・脊髄AVM塞栓術
(9)Embolization of Cerebral and Spinal AVM
泉 孝嗣
1
,
宮地 茂
1
Takashi IZUMI
1
,
Shigeru MIYACHI
1
1名古屋大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Nagoya University School of Medicine
キーワード:
arteriovenous malformation
,
embolization
,
Onyx
,
NBCA
Keyword:
arteriovenous malformation
,
embolization
,
Onyx
,
NBCA
pp.451-460
発行日 2013年5月10日
Published Date 2013/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101999
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Ⅰ.はじめに
脳動静脈奇形(arteriovenous malformation:AVM)の塞栓術の歴史は長く,最も古くから行われてきている脳血管内治療手技の1つである.AVMの治療は塞栓術以外にも外科的摘出術と定位放射線治療(stereotactic radiosurgery)とがあり,いずれか単独ないしはcombinationで治療が行われている.塞栓術は単独では根治を得ることが難しく,外科的摘出の前処置や定位放射線治療との組み合わせで用いられることが多いが,小さな病変に対しては単独で完全閉塞が得られる機会も少なくない.また,近年では塞栓物質や医療器材の発展に伴い,塞栓術単独でも高い完全閉塞率が報告されているが,本邦では保険上の制約や使用できるデバイスの制限があるため,残念ながら塞栓術の役割は大きくは変化していない.いずれにせよ,症例ごとに塞栓術の位置づけを明確に設定し,その目的に応じた塞栓計画に基づいて治療を実施する必要がある.本稿では脳・脊髄AVMの多角的治療の1つとしての塞栓術について述べる.
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