連載 教訓的症例に学ぶシリーズ【新連載】
(1)コイル塞栓術後に再出血を来した破裂前交通動脈瘤の1例から学んだこと,および対応策の検討
名倉 崇弘
1
,
松尾 直樹
1
,
犬飼 崇
1
,
大須賀 浩二
1
,
高安 正和
1
1愛知医科大学脳神経外科
pp.459-463
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436101731
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連載開始にあたって:本連載では,日常診療において比較的よくみられる症例をとりあげ,その症例を通じて学んだ貴重な経験を紹介していただきます.
Ⅰ.経験症例
1.症例
56歳男性,突然の頭痛,意識障害を認めたため,当院へ救急搬送となった.来院時の意識レベルはGCSでE1V1M2,頭部CTにてくも膜下出血(SAH)を認めた(Fig. 1A).CTAを行ったところ,前交通動脈に4×5mm大の動脈瘤を認めた.H&K grade 5,WFNS grade 5の重症SAHであったため待機とし,入院翌日に意識の改善,上肢の自動運動が認められたため,コイル塞栓術を行った.
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