Japanese
English
特集 中毒性脳障害—第4回脳のシンポジウムより
A・CO中毒と脳障害
急性一酸化炭素中毒の神経学的考察
Neurological aspect of acute carbon monoxide poisoning
黒岩 義五郎
1
,
志田 堅四郎
1
,
加藤 元博
1
Yoshigoro Kuroiwa
1
,
Kenshiro Shida
1
,
Motohiro Kato
1
1九州大学医学部脳神経病研究所神経内科
1Dept. of Neurology, Neurological Institute, Faculty of Med., Kyushu Univ.
pp.4-10
発行日 1969年4月25日
Published Date 1969/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904572
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I.はじめに
急性一酸化炭素中毒(以下CO中毒と略す)は,昭和38年11月の福岡三井三池鉱業所の災害(炭塵爆発)により490名の死亡者と,約290名のCO中毒による入院患者を出した事件,昭和40年に起つた北海道夕張炭坑災害,長崎日鉄伊王島炭坑災害および福岡山野鉱業災害などで大きな社会問題と化した4,8,10)。さらに日常生活においては,都市ガス,炭火などによる中毒が多発している現状である。
CO中毒の神経学的意義が本シンポジウムでとり上げられた理由は,CO中毒の脳に対する特別な侵し方,VogtのいうPathokliseの実態と,その解明にあると考える。
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