特集 神経シンポジウム
シンポジウムⅣ 神経組織の細胞内顆粒
神経シンポジウムを終わつて
白木 博次
1
1東大脳研病理
pp.797-798
発行日 1965年12月25日
Published Date 1965/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904250
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この会をアレンジしました1人として,御挨拶いたします。本日は朝早くからおそくまで勉強させていただき私達も頭が疲れて,何か脳のvesiclesがすつかりなくなつてしまつたように感じております。しかも非常にハイレベルの御講演,御討論で,おそらく世界的にみてもいささかも遜色がないのではないか,日本は残念ながら地理的に世界からisolateしておりますため,外人がこの席にいないのは残念であると思うと同時に,外人達にとつても随分損なことだと考える次第です。しかも演者や討論者の大部分の方々が,30代,40代の本当の第一線で働いておられる方々で,今後の研究の飛躍的な発展が期待できる意味でも,非常に嬉しいことだと思います。
このプログラムをアレンジいたしました過程で,三宅会長,吉川副会長,斉藤助教授,また本日お話しいただきました清水,塚田両教授にお集まりいただき,何度か討議いたしましたが,その際いろいろなテーマがあり,これを1日に絞るのにたいへん苦労いたしました。たとえばグリアの問題を中心に考えただけども,いろいろな問題がありましたし,あるいは脳浮腫の問題ひとつとりあげても,また各種代謝性疾患を考えてみても,組織化学とその境界領域の尨大な分野などが考えられましたが時間の関係で割愛せざるをえなかつたことは,実に残念で,別な機会にぜひこの種の会合を何回かもちたいものと考えております。
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