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1.緒言
外眼筋は長さ約40〜60mm,幅約10mmの小さな6個の横紋筋ではあるが,これを形態学的に詳細に観察すると,いくつかの興味ある特徴が認められる。第一の特徴は外眼筋が,内部構造の点でも神経終末の形態からも,さらに生理学的特性の点からも,明らかに異なった2種類の筋線維―twitch & slow fibers―から成り立っていることである1〜9)。とくに外眼筋のslow fiberは蛙10)および鳥類11)の骨格筋において認められるslowfiberと生理学的にも形態学的にも多くの共通点を有する筋線維型で,哺乳類の横紋筋では外眼筋および耳小骨筋12)以外には現在までのところ発見されていない特異な筋線維である。このような外眼筋の筋線維2型説(Hess & Pilar,1963)1)は生理学,解剖学および眼科学の研究者の多大の関心を呼び,その後数多くの研究論文の発表を見るに至った。その結果,外眼筋の筋線維は当初考えられたように単純明快に2型に分類できるわけではなく,両者の中間型が存在するとか,あるいはtwitchfiberとslow fiberのおのおのがさらに亜型に分類できるという報告があいついでいる6,7,13,14)。
1. Morphological characteristics of the muscle fiber types in extraocular muscles-twitch and slow fibers-has been investigated by his to-chemistry and electron microscopy.
1) In transverse section, each of the cat extra-ocular muscles was divided into 2 zones: an outer layer and an inner area. The outer layer consisted of small fibers having intense activity of succinic dehydrogenase (SDH). The inner area consisted of large and medium sized fibers.
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