Japanese
English
特集 代謝障害と神経疾患
間脳下垂体系疾患の臨床
Clinical Studies on the Disieses of the Hypothalamic-Pituitary System
楠 五郎雄
1
,
平田 幸正
1
,
尾前 照雄
1
Goroo Kusunoki
1
,
Yukimasa Hirata
1
,
Teruo Omae
1
1九州大学楠内科教室
1Second Dept. of Internal Medicine,Kyushu Univ. School of Medicine
pp.1-20
発行日 1956年7月15日
Published Date 1956/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901520
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I.緒言
最近,間脳下垂体系の問題が諸方面から研究の対象となつている。それは中枢神経系及び内分泌腺に関する基礎的研究が,近時,劃期的に進展したことによつて,各種疾患に対する間脳下垂体系の原因的関係が注目せられる様になつたことによると思われる。
生体の諸反応や物質代謝の2大調節機構である自律神経系と内分泌系とは,その高位中枢である間脳下垂体系に於て緊密に連絡している。即ち間脳下垂体系は調飾の高位中枢と目されており,この調節障碍という意味から,糖尿病やバセドウ氏病など多くの疾患が,この系に関係あるものとして論ぜられている。
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