特集 目で見る標準治療—GATE frameによる図解がん薬物療法
Part4 目で見る胃がん薬物療法 in GATE frame
切除不能進行再発胃がんに対するFOLFOX療法の保険償還について
藤宮 龍祥
1,2
1昭和大学薬学部病院薬剤学講座
2昭和大学藤が丘病院薬剤部
pp.374
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200453
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2017年2月、厚生労働省は胃がんに対するFOLFOX(フルオロウラシル、レボホリナート、オキサリプラチン)療法の審査情報を通知し(保医発0224第1号)、社会保険診療報酬支払基金は保険診療で認めることを公表した。現在、FOLFOX療法はわが国で保険請求可能なレジメンである。特に、内服困難、全身状態の悪い胃がん患者ではよい適応となる。胃癌治療ガイドラインでは1次化学療法で「推奨度B」とされており1、内服可能、全身状態が良好な患者ではSP療法、SOX療法が優先される。
内服困難な胃がん患者に対し、経口抗がん薬を含むレジメンの適応は難しい。一方、FOLFOX療法は内服困難な患者に適応可能なレジメンである。筆者は、FOLFOX療法を導入して内服可能となるまで全身状態が改善し、SOX療法に切り替えて外来治療に移行した患者を経験したことがあり、有効なレジメンといえる。
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