特集 今伝えたいクリニカル・パール—つくり方、使い方、活かし方
【“あの先生”のクリニカル・パールMy Best 3】
❺ラベンダーサイン
國松 淳和
1
1南多摩病院 膠原病内科
キーワード:
Alzheimer型認知症
,
取り繕い
,
saving appearance response
,
結腸蠕動痛
,
桂枝加芍薬湯
,
初期研修
Keyword:
Alzheimer型認知症
,
取り繕い
,
saving appearance response
,
結腸蠕動痛
,
桂枝加芍薬湯
,
初期研修
pp.1019-1021
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204979
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My Bestクリニカル・パール❶ラベンダーサイン
当院のとある外来診察ブースでは、放射線画像を表示するパソコンディスプレイの壁紙(デスクトップの背景画像、デスクトップピクチャ)が、一面に広がるラベンダー畑の写真になっている。画像検査や血液検査の結果を患者に見せる時には、このディスプレイに表示させ説明に用いる。しかし、検査結果説明以外の場面では、そのパソコン画面は使わないのでデスクトップピクチャの画像のままとなっており、すなわち綺麗なラベンダー畑の風景写真が表示されたままになっている。
普通の患者は、そこは診察室であり医師と患者が診療中であるという状況である以上、よほど打ち解けていない限りその画像を話題にすることはない。しかしある患者群は、そのラベンダー画像に反応する。結論から言うと、軽度認知障害〔いわゆるmild cognitive impairment(MCI)〕であろう人たちがそうである。とりわけAlzheimer型の場合に多い。
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