特集 —withコロナ—かぜ診療の心得アップデート
【各論】
—かぜ診療の基本—❷はな型—急性鼻副鼻腔炎
小澤 労
1
1国立病院機構栃木医療センター
キーワード:
かぜ
,
急性鼻副鼻腔炎
,
watchful waiting
,
delayed antibiotic prescription
,
double-sickening
Keyword:
かぜ
,
急性鼻副鼻腔炎
,
watchful waiting
,
delayed antibiotic prescription
,
double-sickening
pp.170-173
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203590
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Case
抗菌薬投与を遅らせた急性鼻副鼻腔炎の1例
患者:30代、男性。
既往歴:特記なし。
現病歴:4日前からの鼻閉、膿性の鼻汁、前屈みになると悪化する顔面の痛みと圧迫感を訴え、診療所を受診した。診察時には発熱があり、鼻と後咽頭に膿性鼻汁が見られ、副鼻腔の打診痛も認められた。経過と診察所見から急性鼻副鼻腔炎と診断したが、この疾患に対する抗菌薬の役割は限られているため、この患者への抗菌薬投与は見送り、鎮痛薬と鼻内ステロイドでまず治療を開始し、次の週に症状が持続するか、または著しく悪化した場合に抗菌薬投与を検討する方針とした。
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