Editorial
未来への道しるべに
片岡 仁美
1
1岡山大学病院 総合内科・総合診療科/ダイバーシティ推進センター
pp.1201
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203395
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コロナ禍による医療の逼迫という報道を見ない日はなく、先が見えない閉塞感のなかで、現場の医師、医療スタッフは目の前の患者さんに向き合っている。本特集が出版される時に状況が少しでも改善されていることを願っている。
「働き方改革どころではない」という方も多くいらっしゃると思う。しかし、コロナ禍における医療の逼迫と働き方改革は、実は密接に関係している。渋谷論文(p.1216〜)で指摘されているように、わが国の医療提供体制の問題点が、急激な医療需要を生み出したコロナ禍によって、一気に顕在化したと言えよう。また、白河論文(p.1224〜)での指摘にもあるように、これまで医療従事者の長時間労働によって何とか支えられていた現場には、人的にも時間的にも余裕がなく、危機が起こった時には対応が難しくなる。
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