特集 消化器診療“虎の巻”—あなたの切実なギモンにズバリ答えます!
【消化管】
Q4 肺炎や尿路感染症で入院した高齢者。お薬手帳に内服理由不明のPPIが入っていた。消化性潰瘍の既往がなければ「off」してよい?
青島 周一
1
1医療法人社団 徳仁会 中野病院 薬剤部
pp.426-428
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203093
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プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)は肺炎など、感染症のリスク増加と関連していることが報告されている。したがって肺炎を発症した症例において、内服理由不明のPPIがあれば、その因果関係を少なからず意識することもあるかもしれない。しかし、必ずしもPPIだけが感染症の原因となっているわけではないことに留意したい。そもそも内服の理由が不明なことは、薬のリスク/ベネフィットに対する不確実性が高いことを意味しており、安易な「off」は推奨できない。
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