書評
―medicina増刊号 2011年11月号(Vol.48 No.11)―内科 疾患インストラクションガイド―何をどう説明するか
山口 徹
1
1虎の門病院
pp.160
発行日 2012年3月15日
Published Date 2012/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100540
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医療スタッフとの情報共有と,患者・家族への説明に
医師の負担軽減が話題となっている。その原因として医師不足に議論が集中しているが,医師の負担増の背景には医学の急速な進歩,医療の専門分化という問題も存在している。高度に細分化された医療現場では,忙しい臨床に追われる医師にとって,自分の専門分野はともかく,他領域の進歩を学ぶことは容易ではない。しかし目前の患者は自分の専門外の問題を抱えていることも多く,説明を求められる機会は多かろう。専門書を紐解けばいいわけであろうが,その時間はないのが常である。また自らの医療についての患者への情報提供,インフォームド・コンセントにも,看護師などチーム医療のメンバーとの情報共有にも,時間が必要である。いくら時間があっても足りない。そのような内科診療の現場に備えておくとよい1冊がこの特集である。
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