講座 Q&Aで綴る画像診断学再考(第27回)
【第8回症例カンファレンスシリーズ】膵臓の囊胞性病変を考える
山下 康行
1
1熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線診断学部門
pp.754-760
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100498
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膵臓に発生する囊胞性病変は頻度的には大半は仮性囊胞であり,貯留囊胞がこれに続くとされる1).また腫瘍性病変としてはIPMN(intraductal papillary mucinous of the pancreas)や粘液性囊胞腫瘍,漿液性囊胞腫瘍が有名である.また充実性腫瘍でも囊胞変性を来たし,囊胞性腫瘍との鑑別が問題となることもある.また粘液癌なども囊胞のように見えることもある.膵臓の囊胞性疾患は病理学的には多くの種類があり,原因によって悪性度や予後に差があるために画像診断は非常に重要である2).表1は膵臓の囊胞性病変の分類である3).今日は囊胞性の膵腫瘤について考えてみよう.
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