講座 Q&Aで綴る画像診断学再考(第26回)
【第7回症例カンファレンスシリーズ】膵臓の乏血性腫瘍を考える
山下 康行
1
1熊本大学大学院医学薬学研究部 放射線診断学部門
pp.654-659
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100474
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
膵臓の代表的腫瘍である膵癌は通常乏血性の腫瘍であり,ダイナミックCTにおいて周囲膵実質より低吸収となることが多い.しかし稀に同じく乏血性で,膵癌との鑑別が難しい腫瘤性病変もみられる.特に限局性の慢性膵炎(いわゆる腫瘤形成性の膵炎)は膵癌との鑑別が困難であるといわれている.また膵癌や腫瘤形成性膵炎以外にも乏血性となる膵腫瘤として膵内分泌腫瘍を始め,悪性リンパ腫なども鑑別に挙がる.今日は乏血性の膵腫瘤について考えてみよう.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.