Japanese
English
特集 外科が求める肝・胆道癌の術前画像
肝細胞癌の術前進展度診断と術式決定―内科の現状
Preoperative Assessment of Hepatocellular Carcinoma Using Diagnostic Imaging
藤永 康成
1
,
角谷 眞澄
1
,
黒住 昌弘
1
,
大彌 歩
1
,
鈴木 亜紀重
1
,
長谷川 朋子
1
,
上田 和彦
2
,
松井 修
2
Yasunari FUJINAGA
1
,
Masumi KADOYA
1
,
Masahiro KUROZUMI
1
,
Ayumi OYA
1
,
Akie SUZUKI
1
,
Tomoko HASEGAWA
1
,
Kazuhiko UEDA
2
,
Osamu MATSUI
2
1信州大学医学部放射線医学教室
2金沢大学大学院医学系研究科経血管診療学(放射線医学)
1Department of Radiology,Shinshu University,School of Medicine
2Department of Radiology,Kanazawa University,School of Medicine
キーワード:
肝細胞癌
,
進展度
,
画像診断
,
多段階発癌
,
多中心性発癌
Keyword:
肝細胞癌
,
進展度
,
画像診断
,
多段階発癌
,
多中心性発癌
pp.334-342
発行日 2003年5月15日
Published Date 2003/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100460
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要旨 肝細胞癌の治療方針の決定において,腫瘍の進展度評価は極めて重要である.近年の技術の進歩に伴い,画像診断にて正確な進展度評価が可能となってきている.一方,肝細胞癌の多段階発癌が明らかにされてきた.すなわち慢性肝炎もしくは肝硬変の患者では,肝細胞癌だけでなく様々な悪性度の肝細胞性結節が存在する可能性がある.この中で前癌病変として扱われる,いわゆる境界病変については,すべてが多血性肝細胞癌に移行するわけではない.また,移行するとしても数年を有することから,経過観察が可能である.加えて肝細胞癌の多中心発生も知られており,肝内の結節を詳細にかつ包括的に評価したうえで,治療方針を決定する必要がある.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.