書評
「臨床研究 21の勘違い」—福原俊一,福間真悟,紙谷 司【著】
吉村 芳弘
1
1熊本リハビリテーション病院サルコペニア・低栄養研究センター
pp.376
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202047
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目次を眺めたら我慢できなくなり,寝食を忘れて最後まで一気に読んだ。時が経つのを忘れるほど読書に熱中したのは久しぶりだ。著者の1人である福原俊一先生は過去の自著『臨床研究の道標』(健康医療評価研究機構,2013年)の中で,臨床の「漠然とした疑問」を「研究の基本設計図」へ昇華する方法を説いた。本書は実質的にその続編に位置される(と私は思う)。 臨床研究を行っている,あるいはこれから行おうとしている医療者への鋭いメッセージが健在である。
「すべての疑問はPECOに構造化できる?」「新規性=よい研究?」「『後ろ向き』なコホート研究?」「横断研究は欠陥だらけ?」「比較すれば問題なし?」「多変量解析は万能?」「バイアスって何?」「P値が小さいほど,効果が大きい?」などなど……。
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