書評
「—別冊『呼吸器ジャーナル』—COVID-19の病態・診断・治療—現場の知恵とこれからの羅針盤」—小倉高志【編集】
藤田 次郎
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1琉球大学大学院感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)
pp.647
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201809
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医学書院から別冊『呼吸器ジャーナル』として『COVID-19の病態・診断・治療—現場の知恵とこれからの羅針盤』という本が出版された。多くの臨床医の興味を引きつけるテーマである。私自身,『呼吸器ジャーナル』の編集,および執筆に携わったことがあるものの,これまでの企画とは異なるスタイルの本であると感じた。
まず,Ⅰ章ではCOVID-19に関する総論を,Ⅱ章ではCOVID-19を理解するために必要な基礎知識を示している。Ⅲ章では,各論として疫学・診断・治療を示している。これらの章からCOVID-19に関する基礎知識を学ぶことができる。なかなか見ることができない病理像まで紹介されている点に感心した。また臨床医の関心の高いワクチンの開発状況も参考になった。
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