書評
別冊『呼吸器ジャーナル』COVID-19の病態・診断・治療—現場の知恵とこれからの羅針盤
二木 芳人
1
1昭和大・臨床感染症学
pp.810
発行日 2021年6月25日
Published Date 2021/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202069
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新型コロナウイルス感染症がパンデミックを生じて早1年になろうとしている今日,世界の診断確定感染者数は1億人を超え,死者も220万人を上回り,まだまだ感染収束には程遠い感がある.本書が上梓された2021年1月中旬,わが国でも第3波の真っ只中であり,これからもこの感染症とは長い戦いを余儀なくされるであろうと考えられる.
われわれは,この感染症とはすでに1年以上の戦いを繰り広げてきたが,当初全く未知のウイルス感染症であった本症も,多くの基礎的研究・臨床的経験が積み重ねられた結果,かなりの情報がすでに得られ,病態の理解も進んだと考えられる.その結果として,かなり効率的な予防や診断・治療が実施可能となっており,ワクチン接種も昨年末から急速に世界に普及し,わが国での実施もまさに目前である.
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