書評
—別冊『呼吸器ジャーナル』—COVID-19の病態・診断・治療—現場の知恵とこれからの羅針盤
藤田 次郎
1
1琉球大大学院・感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)
pp.706
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208420
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
ユニークな視点の企画も含めた充実のCOVID-19の書
医学書院から別冊『呼吸器ジャーナル』として『COVID-19の病態・診断・治療——現場の知恵とこれからの羅針盤』という本が出版された.多くの臨床医の興味を引きつけるテーマである.私自身,『呼吸器ジャーナル』の編集,および執筆に携わったことがあるものの,これまでの企画とは異なるスタイルの本であると感じた.
まず,Ⅰ章ではCOVID-19に関する総論を,Ⅱ章ではCOVID-19を理解するために必要な基礎知識を示している.Ⅲ章では,各論として疫学・診断・治療を示している.これらの章からCOVID-19に関する基礎知識を学ぶことができる.なかなか見ることができない病理像まで紹介されている点に感心した.また臨床医の関心の高いワクチンの開発状況も参考になった.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.