書評
「国際頭痛分類―第2版 新訂増補日本語版」―日本頭痛学会・国際頭痛分類普及委員会●訳
寺山 靖夫
1
1岩手医科大学神経内科
pp.922
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100328
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第11回国際頭痛学会(International Headache Society: IHS, Rome, Italy, 2003)における国際頭痛分類第2版(ICHD-II)の発表を受け,日本頭痛学会(坂井文彦理事長)では,新国際分類普及委員会(間中信也委員長)を中心として日本語化に取り組んできた。本書は15年ぶりに改訂されたこのICHD-IIの系統的,合理的な分類の翻訳版であると同時に詳細な解説を加えた188頁の大著である。初期の翻訳版は日本頭痛学会誌(31巻1号,2004年)と日本頭痛学会ホームページ(http://www.jhsnet.org)上に掲載され,会員からはさまざまな批評と意見が寄せられた。これらの批評と意見をもとに加筆訂正が加えられ,Blackwell社との版権交渉も完了し「国際頭痛分類第2版 新訂増補日本語版」としてこの度,医学書院から刊行されるに至った。
原著のICHD-IIにみられた参考文献の誤りと引用形式の不統一に修正が加えられ,初期の翻訳版にみられた訳語と表現の不均一性が修正され,非常に理解しやすいものとなっており,極めて完成度の高い日本語版である。
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