Japanese
English
特集 いま一度 低血糖を考える
内分泌疾患と低血糖
Hypoglycemia caused by endocrine disorders
橋本 重厚
1
1福島県立医科大学 腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科
キーワード:
①Cペプチド
,
②インスリノーマ
,
③インスリン様成長因子
,
④プロインスリン
Keyword:
①Cペプチド
,
②インスリノーマ
,
③インスリン様成長因子
,
④プロインスリン
pp.640-642
発行日 2011年12月10日
Published Date 2011/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101263
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
生体はその機能を維持するため,エネルギー供給と消費に応じ,神経系ならびに内分泌系により血糖を厳密に制御している.
血糖を低下させる主なホルモンはインスリンであるが,これに拮抗し血糖を上昇させるホルモンは,グルカゴン,カテコラミン,成長ホルモン(GH),甲状腺ホルモン,および糖質コルチコイド(コルチゾール)など複数存在する.絶食で血糖が60~70mg/dLに低下するとまずインスリン分泌抑制,グルカゴン・アドレナリン分泌が起こり,さらに長時間絶食が持続するとGHおよびコルチゾールを分泌し,肝臓からグリコーゲン分解(コルチゾールを除く)および糖新生亢進,糖新生前駆体(乳酸,アラニン,グリセロール)動員,末梢での糖取り込み抑制により血糖を維持する.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.