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チームでBrush Up 糖尿病診療
低血糖を頻回に起こした1型糖尿病患者への運動療法
Hypoglycemia of exercise therapy for patient with type 1 diabetes mellitus
西川 潤子
1
,
鍵谷古 都美
1
,
今井 優
1
1医仁会武田総合病院疾病予防センター
pp.646
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100272
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Case 低血糖への不安
40歳,女性,身長158cm,体重61kg,口渇,多飲,多尿を認め外来受診.血糖360mg/dL,HbA1C 13.8%,尿ケトン体3+,抗GAD抗体61.2U/mL,24時間尿中CPR13.6μ/day,糖尿病性ケトアシドーシスを認め入院となる.入院後,インスリン療法をスケールで開始,エネルギー摂取量1,400kcal,合併症,冠危険因子がないことを確認後,活動時の血糖変化,教育,急激な体重減少からくる筋力低下の改善を目的とし運動療法を開始した.また,日常生活動作を確認するため外泊中に加速度計付万歩計(LC)を装着してもらい1日の歩数や強度を調査した(Box 1).
指導内容
①入院中の運動療法はトレッドミル運動負荷試験の結果より最高心拍数の約10~20%,運動15~20分と低強度にも関わらず運動後の低血糖を頻回に起こした.よって,低血糖回避のため運動量を適切な強度まで上げることができなかった.入院中の運動療法は,血糖変動が比較的安定している昼食後(食後1時間30分)に負荷調節をし,退院後は,その時間帯での活動を推進した.
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